診療内容
小児歯科 子供は虫歯になりやすい
岡田歯科医院では、乳幼児からの成長に調和した診療を心掛けています。
子供は虫歯になりやすいことで知られています。また、乳歯の虫歯の特徴として、進行がとても早いことが挙げられます。大人の虫歯に比べると自覚症状が少な いため、お子様が痛みを訴える頃には既にかなりのステージまで進行していることも少なくありません。その理由の一つに、生えて間もない歯は十分に硬くなっ ておらず、歯が生えてから石灰化が完全に進むまで2~4年かかることが挙げられます。
また、虫歯菌が好む砂糖を含んだ飲料やお菓子を好むことも要因として挙げられます。また、乳歯の虫歯で特徴的な要因は、保護者の方による歯磨きの開始が遅 いこと、離乳時期が遅いこと、離乳した後も哺乳瓶にジュースを入れて与えること(これが原因でなる虫歯を「哺乳瓶う蝕」といいます)、フッ化物配合歯磨剤 (フッ素が入った歯磨き粉)の利用開始時期が遅いことなどが挙げられます。
子供の永久歯の虫歯で特徴的な要因として、子供が自分で歯磨きを行う場合、奥歯や新しく生えた歯で磨き残しが出来ることが挙げられます。 子供の虫歯の8割以上が、歯ブラシの届かない臼歯(奥歯)の溝(小窩裂溝)から発生しているというデータもあります。このような理由から、子供の虫歯は保 護者の方が仕上げ磨きをしてあげたり、お菓子やジュースを決まった時間に与えるなど、生活環境を改善することで大きく減らすことが出来ます。
乳歯のケアは将来のキレイな歯並びに繋がります
「乳歯はそのうち抜けてしまうから、治療は必要ないのでは?」と思っていませんか? 確かに乳歯は抜けますが、乳歯の重要な役割のひとつとして、「顎の正常な発育を促し、 永久歯が生えてくるスペースを確保する」というものがあります。
永久歯は生えるタイミングが来ないと生えてきませんので、虫歯などで乳歯をそのタイ ミング前に失ってしまうと、顎の正常な発達に重大な影響を及ぼします。その結果とし て、歯並びが悪くなってしまうのです。
永久歯は、歯の根が3分の2程度出来上がったタイミングで生えてきますので、その前 に虫歯になった乳歯を抜いてしまったら、しばらくの間は歯が無い状態で過ごすことに なります。
成長期のお子様にとって歯が無い状態というのは、お口の周辺にある顎の骨が十分に成 長しないことに繋がります(「劣成長」といいます)。十分に成長していない顎の骨に は、永久歯が生えてくるスペースが足りないことになります。しかし、スペースがあろ うがなかろうが永久歯は生えてこなければいけないため、正常な場所以外から生えてく ることになります。
この「スペースが足りない」という状態が、不整合な歯並びに繋がるということがお分 かりになると思います。乳歯には「噛む」という役割の他に、生えてくる永久歯のため にスペースを確保するという重要な役割があるのです。
予防治療と定期検診が大切です
子供の虫歯のもうひとつの特徴に、「再発リスク」が高いという点が挙げられます。 「虫歯が見つかったから歯医者さんに行く」というのではなく、虫歯が出来やすい状況 を作らないために、定期的に歯科医院に通って予防治療を受けることが大切です。
毎日の歯磨きだけでは取り切れない汚れを除去し、虫歯や歯周病の原因となる歯垢(プ ラーク)が発生しないように心掛け、36ヶ月ごとにフッ素塗布をして、虫歯菌に強い 歯を作っていくようにしましょう。 また、乳歯の虫歯は、奥歯にある溝から発生することが多くなっていますが、この溝を 予め埋めてしまう「シーラント」という治療法もあります。 歯科医師とご相談の上、積極的に利用して下さい。
小さいお子様は、自分で歯を守ることがとても難しいのが現実です。ある程度の年齢に 達して歯の健康に対する重要性を認識するまでは、お口の衛生に対する生活習慣を身に 着けさせることが大切になってくるでしょう。
せっかく虫歯のない状態で成長しても、ご両親が行う「仕上げ磨き」から離れる時期に 急に虫歯になってしまうお子様も少なからず見受けられます。そうならないためにも、 「自分の歯は自分で守る」という意識を小さい頃から身に着けれるよう、岡田歯科医院 がお手伝い致します。